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 2019.7/7更新

 

丘陵歴史散歩

     

平成24年12月1日

正法寺住職 中嶋政海さん、東松山市正代在住 千代田恒之さんにお話を伺った。

1.巌殿観音(巌殿山正法寺)

 東松山市の南端、岩殿丘陵の先端にある物見山中腹の岩殿の、化石を含む 砂岩層岩盤をくりぬいた山肌に、坂東33番観音霊場の内の第10番巌殿山正法寺がある。養老2年(西暦712年)に創立されたこの寺は真言宗智山派のお寺で、現観音堂は、明治に焼失したため日高のお寺から移築されたものである。

観音堂の正面    境内の表示碑

 この寺は、ご本尊として千手観世音菩薩を祀る修験道の寺であり、吉見にある坂東11番札所吉見観音(岩殿山安楽寺)に対して、比企の巌殿観音ともいわれている。

 この岩殿の門前町はかつてはきわめて賑わった場所であったが、現在はその家並みに昔日の面影はない。本殿の裏の柔らかな岩壁に彫られている四国88カ所の観音霊場の石仏、また、崖上の林の中には、坂東33カ所、西国33カ所、秩父34カ所の観音霊場を体現した石仏があり、この石仏にお参りすることにより、実際に現地に行かなくても御利益があったといわれている。

    四国88カ所霊場摩崖石仏
参道石段上から岩殿集落
    崖上林間の100霊場の石仏群

2.大銀杏

境内には、樹齢推定700年の大銀杏がある。その葉は秋にもなれば黄金色に 輝く。埼玉県内で最大の銀杏である。東松山市天然記念物に指定されている。樹高20m, 目の丈の胴回り11m、しくれだって大地に下ろしている根は絡み合って岩を割っている。

この時期になれば、 樹上と地面は同じ黄色に染まる。 この樹は養老木とも呼ばれ、子供を授け母親の乳の出を守るものと信仰された。 横枝から垂れ下がる乳房状のこぶは、樹木の巨大さと相まって神秘である。

銀杏はその葉に水分を蓄える樹木で、昔の人は火災時の防火壁の役割を与えた。 熱を受けると葉は水をしたたらせる。 本堂の明治の火災時にこの銀杏はやはり燃えた。その痕跡を樹体内に留めている。 黒く焼け焦げたその部分は、なぜかその痕跡は今も生々しい。 雄大なこの樹はすべてを包み込んでいくようだ。

 
樹幹の裂け目の焼け跡