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 2023.9/28更新

坂戸市下田遺跡現地説明会

掲載 2015年5月27日

平成27年5月10日 10時~12時、関越道坂戸西スマートインターチェンジ周辺で発見された 「下田遺跡」の現地説明会に参加した。この遺跡は坂戸市大字塚崎地区に新設されたスマート インターチェンジの工事調査に伴い、2010年8月に発見された遺跡で、奈良・平安時代の水田 跡で入西条理(ニッサイジョウリ)と呼ばれるこの地域独特の整然と区画された遺構や住居跡が 残されていた。この遺跡の発掘には、埼玉県埋蔵文化財調査事業団が関わっていたが、現在 は坂戸市社会教育課文化財保護担当で発掘調査が継続されている。スマートインターの南側 の調査を含め、今年の9月には全体の調査が終了する予定。その後資料の整理を行い、出土 品展示会が坂戸市文化会館で実施される予定。

この地域は高麗川が大きく 蛇行し、上流から運ばれて くる肥沃な土砂が出水のた びに堆積し平野を造り、古 代の人達が住みやすい環境を形成してきた。

高麗川はここから少し流下 すると荒川の支流の越辺 川に合流する。 現在は、この地域一帯に 土地区画整理事業による 造成工事が進んでいる。

この日はおよそ180名の参加者があり、これらの遺 跡に触れて当時の生活に 思いをはせていた。

A 区では、水田跡と3~7 世紀頃の集落跡が発見さ れている。また、古墳時代 後期(6世紀末~7世紀初 頭)、弥生時代後期~古墳 時代前期(3世紀~4世紀) の集落跡が見られ、ここに 5軒の竪穴式住居跡と2棟 の堀立柱建物跡が確認さ れた。 弥生時代後期から古墳時 代前期の集落跡は洪水で 運ばれた土で覆われてい たという。ここでは、10軒 の竪穴式住居跡が確認さ れている。

B 区からは8軒の竪穴式住居 跡や土坑27基、37条の溝跡、 9基の井戸跡と水田跡、また、 平安時代の土師器や須恵器、 宋銭なども出土している。調査区域の中央を大きな溝が縦断 し、北側に住居跡、南側に水 田が配置されていた。現在この区画を調査中。

C 区では、2面の水田層(近世 と奈良・平安時代)、弥生時代 後期~古墳時代前期の集落 跡、祭祀遺構などが確認され ている。ここには土器が複数個 円形に並べられていた。この 南側には縦穴住居跡が1軒あ り、また北側には、地層の礫な どの状態から沼か川があった と思われる。

D区には、竪穴式住居跡が17 軒、堀立柱建物跡が1軒、溝跡が113条、土壙が135基、 井戸が5基等多くの遺構が見 つかっている。その他出土して いる遺物は直径3mの土壙か ら出土した多くの土器や、住居 跡からの銅鐸型土製品、円筒埴輪片など注目すべき遺物が出土している。

   関越道の向こうにB 区とその奥にA 区
  発掘調査中のB区 (27.5.26 撮影)
   発掘ボランティアの皆さん 出土品を調査している。
 C 区調査跡の遺構
 D 区調査場所
 A 区住居跡  A 区住居跡
 出土品の展示
 下田遺跡説明会参加者